アニメの実写化の向こうにあるもの
またかよ、というのが正直な感想だろう。
この5年くらい、過去にヒットしたアニメを実写化してドラマあるいは実写映画にするというケースが実に多い。以前は「また剛力かよ」という嘆きとセットだったが、オスカープロモーションの剛力無理やり推しも一段落したようで、そういうのはさすがに減ってきたようだ。だが実写作品のネタに漫画やアニメを持ってくる流れは強まる一方のようだ。試しにWikipedia(
アニメ・漫画の実写映画化作品一覧 - Wikipedia )で数えてみたら、
2010年 21本
2011年 31本
2012年 27本
2013年 20本
2014年 39本
2015年 28本(今日現在)
となっており、東日本大震災の影響が出た2013年(原作つきの作品の場合は権利関係の交渉もあるので公開の2年くらい前には遅くとも話を動かす必要がある)を除けば増加傾向にある。ドラマを入れたらもっと多いだろう(2009年までは釣りバカ日誌とかのだめカンタービレみたいな連作物が多いので、実写化の具体的本数についてはもう少し精査は必要だと思うが)。いずれにしても、2000年代前半の実写化映画数がせいぜい15~20本程度だったのに比べればこの数はおかしい。
もちろん「大人の都合」でアレンジされた役者陣の低劣な演技による原作破壊という問題もあるのだが、この背景にあるのはなにかを、むしろ考えてみたい。
つづく。