2016年フランス旅行(9): アミアンに行く
【4日目】
パリ市内の汚い空気にもうんざりしたため、とりあえずどっか近くの街にでも観光に出かけるベと前日寝床で決定。
ここ10年くらいのパリ市内の空気の汚染は本当に酷いのだが、その最大の要因は自動車の排気ガスである。元々フランス人は自動車のメンテなんかせずにボロい自動車を使い続けることが多いのに加え、パリへの一極集中がこの20年くらいで一気に進んだこともあって、日中の主な通りはほとんど渋滞していると言ってもいい。しかもパリ市自体がセーヌ川の谷間の底にできているような都市であるため、排気ガスなどの汚い空気の出口は川沿いしかない。というわけで晴れた日はほぼ確実に光化学スモッグにやられる危険性を覚悟しておいた方がいいと思う。目薬とかは街歩きでは必須です。
ということで9時頃ダラダラと歩いて北駅に移動。手許のガイドブックとにらめっこしつつ、時刻表を調べてどこに行こうかなと考える。そうすると40分くらいあとにアミアン行きの特急が出るとのことなので、それに乗ってアミアンのノートル大聖堂でも見に行くべと決定し、切符を購入。
で、出発までの間時間を潰すことも兼ねて駅の写真を撮影。だが、北駅はユーロスターがイギリスに向けて発着することもあってテロ対策のせいなのか色々と警備がうるさい。「わーいタリスだー」とか言いながら写真をバチバチ撮っていたら警備員に怒られました。まあそもそも北駅は場所柄治安の余り良くない駅で、駅からタクシーに乗るときはちゃんとタクシー乗り場から乗らないとボッタクリに遭うかもよとあちこちに警告の貼り紙がしてあったりするような場所でもあるので、普通の人が夜間にここに来るのはやめておいた方がいいです、マジで。もしダイヤの都合で深夜の到着になっちゃったら走って近所のカフェにまず入ってそこで行動計画を立てるなどした方が安全です(そこでも置き引きには注意)。冗談じゃなくパリの治安は悪いんすよ……
私もそういうわけで駅の近くのカフェで本を読んで時間を潰し、発車時刻が近づいたところで駅に移動。Corail Téoz(最近欧州の都市間特急の名称共通化に伴いIntercitéとかになったらしいが)に乗車し、ガラガラの車内にとりあえず一安心。
列車は定刻通り発車し、アミアンへ向けと走り出す。
約一時間半後、アミアン駅に到着。列車を降りて最初に感じるのは、空気が綺麗だということに他ならない。深呼吸しても排ガスの臭いは全然しないし、何より空がきれいだ。
駅前広場は最近の再開発によって建て直されたもの。駅の目の前にあるオーギュスト・ペレ(オーギュスト・ペレ - Wikipedia)の設計になる高層ビル(といっても15階建てくらい)と均衡が取れるようにモダニズムっぽいデザインになっている。そうは言ってもフランスのそこそこの都市の例に違わず駅前は場末感漂いまくりなのだけれど。
で、これがペレの塔です。中は現在でも集合住宅として使われているとかで、市の観光局主催のガイドツアーとかでないとみることはできません。
ちょうど昼時だったので、どっかで腹ごしらえでもしてから観光すべしということでまずは街の目抜き通りをフラフラと歩きつつ、観光に出発。いやー、空気が清浄なのはいいことだ!