このまま倒産してしまえと言いたい
大昔、私が今の勤務先とは別の会社にいたとき、この会社にとある商品の売り込みにいったことがある。建屋がある敷地の地名にはこの会社の創業者の名字が冠せられているような場所だ。
売り込みに行ったのは定価200万円のとある知識集約型商品。ある程度の値引きはありうるとしても200万円分の価値はあると自負できるものだったが、この会社の担当者は
「10万なら買ってやらんでもない」
と鼻の穴を全開に膨らませていて、この商品が指し示す件の会社にとっての暗い未来予測を歯牙にも掛けないようだった。あー亀山ですかスゴイですねー、パネルの性能はIPSαに遠く及ばないくせにバーカと思ったものだ。
時は流れて数年後。サムスンやBenQ、LGなど各社との壮絶な価格のたたき合いの挙げ句会社が大きく傾いて本社も借金の抵当に入ったという話を聞いたとき、人の不幸を喜ぶのはあまり良いこととは言えないが、正直ざまあみろと思ったものだ。
そしてこの為体である。技術をはした金で売り渡し、挙げ句の果てに縮小再生産モードに入るのなら、いっそ資産を全部ジャパンディスプレイに売り渡して液晶事業から撤退してインチキ商品の代名詞であるプラズマクラスターを売り歩けばいいだろう。あるいはまた、潰れてしまうのもいいと思う。そのくらい関係取引先には悪名高い会社であった。天網恢々疎にして漏らさずである。